手芸や布小物づくりを楽しむ方にとって、「キルト芯」はとても便利な材料のひとつです。
しかし、急に必要になったときや、サイズが足りないときなど、代わりになる素材が知りたいという声もあります。
この記事では、キルト芯の基本的な使い方や種類、そして代用品として使えるアイテムを分かりやすくまとめました。
キルト芯とは?どんな役割がある?
キルト芯とは、布と布のあいだに挟んで使用する中綿(なかわた)素材です。
主に布製品にふんわりとした厚みを持たせたり、保温性を高めたりするために使われます。
キルト芯の種類はさまざまで、以下のような違いがあります。
項目 |
説明 |
接着方法 |
アイロン接着タイプ / 縫い付けタイプ |
厚み |
薄手・中厚・厚手 |
密度 |
軽め・標準・高密度 |
形状 |
ロール・カット済・切り売り |
仕上がりのイメージや用途にあわせて、適したタイプを選ぶのがポイントです。
キルト芯の基本的な使い方
キルト芯は、既製のキルティング生地にはすでに縫い込まれていることが多いですが、自作の場合は自分で貼り付けたり縫い付けたりします。
接着タイプの場合
- 布の上にキルト芯を重ね、アイロンで押さえながら接着します。
- アイロンは滑らせず、押し当てるようにしましょう。
- 完全に冷めるまでそのまま置いておくのがコツです。
縫い付けタイプの場合
- 表布と裏布の間にキルト芯を挟み、しつけ糸で仮止めします。
- ミシンや手縫いで本縫いをして完成です。
どちらの方法も、好みに合わせて選んで問題ありません。
キルト芯の代用に使えるおすすめ素材
キルト芯が手元にないときは、他の素材で代用することも可能です。
ここでは、使いやすくておすすめの代用品をいくつかご紹介します。
フェルト
フェルトは硬さがありますが、小さな作品に使いやすく、厚みも出しやすい素材です。
色が豊富で100円ショップでも購入しやすいのも魅力です。
フリース
柔らかく、ふんわりとした感触を持つフリースも代用素材として人気です。
ただし、厚みがあるため、小さなパーツには不向きな場合もあります。
タオル・バスタオル
使い古したタオルやバスタオルは、きちんとした厚みがあり、保温性も高いです。
リユースできて環境にもやさしい素材です。
ブランケット
大きめの作品には、不要になったブランケットを使うのも良い方法です。
適度な厚みとサイズ感が魅力で、必要な大きさにカットして使えます。
ネル生地
起毛した綿素材のネル生地は、やわらかくてあたたかみがあり、マフラーなど冬向けアイテムにぴったりです。
接着芯とドミット芯も使える?
キルト芯の代用品として、「接着芯」や「ドミット芯」も利用できます。
接着芯
アイロンで貼り付けられるため、加工が簡単です。
ただし、キルト芯のようなふんわり感は出にくく、硬めの仕上がりになります。
ドミット芯
ドミット芯は、キルト綿を圧縮したような素材で、バッグの持ち手やキルティング加工に向いています。
薄くて丈夫なので、型くずれを防ぎたいときに便利です。
素材名 |
特徴 |
向いている用途 |
接着芯 |
硬くてしっかり |
バッグの底・ポーチなど |
ドミット芯 |
薄くて安定感あり |
バッグの持ち手・キルト小物 |
キルト芯代用品の比較まとめ
それぞれの素材には特徴があり、用途や作りたい物によって最適な選択肢が変わります。
以下の表に主な代用品の特徴をまとめました。
素材名 |
特徴 |
向いている場面 |
フリース |
やわらかく保温性◎ |
大きめのカバー類 |
ネル生地 |
肌触りよくあたたかい |
マフラー・冬小物 |
ブランケット |
厚くて広範囲に使える |
バッグや大物作品 |
タオル類 |
再利用できて厚手 |
エコで実用的な小物 |
フェルト |
硬めで扱いやすい |
ブローチ・飾り用 |
接着芯 |
安定感がある |
裏地・底面補強用 |
ドミット芯 |
薄くて型くずれ防止 |
ハンドメイドバッグ |
おわりに:代用品を上手に使おう
キルト芯はとても便利な素材ですが、手元にない場合でも、他の布や中綿素材で代用することができます。
無理に買いに行かなくても、家にあるもので工夫して作る楽しさも広がります。
今回紹介した代用品を活用すれば、より自由にハンドメイドを楽しめるはずです。
用途に合わせて素材を選び、手作り時間を楽しんでみてください。
今回のまとめ
- キルト芯とは布の間に挟んで使う中綿
- 主に厚み・保温性・クッション性の役割を持つ
- 自作キルティングでは接着または縫い付けが必要
- 代用できる素材は複数あり、それぞれ特徴が違う
- 用途に合った代用品を選べば問題なく活用できる